歯に異常がないのに歯茎が痛い…実は“肩こり”が関係しているかもしれません

 

「歯が痛くなったので歯医者さんに行ったのに、何も異常がないと言われてしまった…」

「なんとなく歯が浮くような感じがあるけど、原因がわからないまま」

「昔から肩はよく凝っている」

このようなことでお困りではありませんか?

 

家事や仕事に追われるなかで、肩こりや頭痛、目の疲れなど、体の不調を感じる方も少なくありません。

これまで気にならなかった体の違和感が、ふとした瞬間に現れるようになり、「なんだか調子がスッキリしないな」と感じる方も多いようです。

そうした中で、「歯に異常はないのに、歯茎だけが痛む」というお悩みを抱える方が増えてきています。

「こんな症状、私だけなのかな…?」

そんなふうに思ってしまうかもしれませんが、実はこの痛み、肩こりや筋肉の緊張など《体全体の不調》と関係していることがあります。

「これ以上、悪化したらどうしよう…」

「この痛み、いつになったら治るの?」

そんな不安を抱えながらも、頭のどこかでは「そのうち治るだろう」と思って日々を過ごされている方も多いのではないでしょうか。

けれども、口の中で痛みが長引くと、食事を楽しむことでさえ難しくなり、気持ちまで落ち込みやすくなってしまいますよね。

そこで今回のブログでは、「歯に異常がないのに歯茎が痛い…実は“肩こり”が関係しているかもしれません」というテーマについて、詳しくご紹介します。

最後までお読みいただけますと幸いです。

 

歯ではなく、歯茎が痛むときの特徴は?

 

歯茎の痛みには、いくつか共通する特徴があります。

以下のような症状がある方は、歯の病気以外の原因が隠れているかもしれません。

 ・痛むのは歯そのものではなく、歯の根元や歯茎

 ・アゴを動かすと痛みが強くなる

 ・同時に肩こり、首こり、目の疲れ、頭痛なども感じている

このような症状は筋肉の緊張や血流不良によって引き起こされる《関連痛》の可能性があります。

つまり、痛みの本当の原因は「歯」ではなく、「体の他の部位」にあるということになります。

 

 

肩こりと歯茎の痛みの意外な関係とは?

 

歯茎の痛みと肩こりがつながっている、と聞くと意外に感じられるかもしれません。

肩と歯茎の場所は離れているので、関係ないと思いますよね。

しかし、人体は筋肉・神経・血流がすべてつながっており、首や肩、アゴの筋肉がこることで神経や血管が圧迫され、歯茎に痛みが出るというケースが多く報告されています。

とくに関係が深いのが、咬筋(こうきん)や側頭筋(そくとうきん)といった「噛むときに使う筋肉」です。

これらの筋肉がこることで、顔面神経やその周辺の組織にストレスがかかり、歯や歯茎の痛みとして間接的に感じられます。

もうひとつ、咬筋や側頭筋に負担がかかるのには、姿勢の変化が関係しています。

基本的な姿勢から頭が前へ倒れることで、どんどんと咬筋や側頭筋に負担がかかります。

これは、体の重心が前にずれるからです。

イラストで正しい座り姿勢と悪い座り姿勢を比べてみると、前かがみの方が頭の重心線が前に移動して、アゴ周辺の筋肉に負担がかかりやすくなります。

逆に正しい姿勢は、約4〜5kgある頭を首や体を一本軸にして支えることができています。このような姿勢は、筋肉への負担が少なくなります。

 

 

歯茎の痛みをやわらげるセルフケア

 

1)ホットタオルで首・肩・アゴまわりを温める

血の流れが良くなり、筋肉の緊張がやわらぎます。

就寝前の習慣にするとより効果的です。

 

2)歯の食いしばりを防ぐ意識づけ

無意識のうちに歯をグッと噛んでいることがあります。

くちびるを軽く閉じた時に、上の歯と下の歯が触れていれば、軽い食いしばりになります。

くちびるを軽く閉じた状態でも、上の歯と下の歯を離すように意識してみましょう。

 

3)負担のかかりにくい姿勢に戻す

前かがみで仕事や家事などをしていると、自然と頭が前に傾き、側頭筋や咬筋に負担がかかりやすくなります。

気づいた際でいいので、頭の位置を元の高さの戻すように、頭を後ろに引き上げましょう。

 

 

痛みを繰り返さないための生活習慣の見直し

 

痛みがやわらいだ後も、生活習慣や姿勢が変わらなければ、また症状がぶり返すことがあります。

日常の中で、次のようなポイントを意識して過ごしてみてください。

 

1)姿勢の見直し

スマホやパソコンを見ていると、どうしても前かがみになりやすくなります。

首・肩への負担を減らすには、「頭の位置を戻す」「背筋を伸ばす」を意識してみましょう。

 

2)よく噛んで食べる

ゆっくり噛んで食べることで、アゴの筋肉が適切に使われて、無意識の食いしばりが減りやすくなります。

 

3)頬杖(ほおづえ)を減らしていく

姿勢の見直しの一部にはなるのですが、頬杖はアゴ周辺の筋肉にダイレクトに負担がかかりやすくなります。最初から0にするのは難しいことなので、頬杖をやろうとしたら止めるという意識で過ごしてみてください。

 

 

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回は、歯に異常がないのに歯茎が痛い…実は“肩こり”が関係しているかもしれないについて書かせていただきました。

セルフケアや生活改善で痛みがやわらぐことも多いですが、ケアを続けていても一向にお困りごとが改善されない場合は、他に原因があるかもしれません。

その際は、お早めに近隣の専門機関にご相談されることをおすすめします。

もし、大阪市東成区周辺でお困りの方がいらっしゃいましたら、当院でご相談いただけたら幸いです。

 

 

監修 鍼灸師 柔道整復師   原田 直樹

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です