梅雨の時期になると…
「雨が降る前になると、腰がズーンと重く感じる」
「朝起きた瞬間、腰回りが固まっている感じで動きにくい」
「気候がジメジメしてくると、なんだか体調も悪い気がする」
このようなお悩みはありませんか?
毎年、梅雨時期になると腰の違和感や重だるさを感じるというご相談を多くいただきます。
実はこうした症状は、多くの方が経験している「梅雨時期の腰痛」の代表的なサインです。
腰痛は、季節や気候に影響されることがあり、とくに湿気と気圧の変化が大きい6月ごろは要注意。
そこで今回のブログでは、梅雨時期における特有の腰の不調について詳しくご紹介します。
最後まで読んでいただけると幸いです。
目次
梅雨時期の腰痛ってどんなもの?
気象の変化によって体調を崩しやすくなるなかで、特に梅雨時期に「腰の痛み」や「重だるさ」を感じる状態を指します。
1)気圧の低下で自律神経が乱れ、筋肉が緊張して硬くなりやすくなる。
まず自律神経とは、自分の意思とは関係なく、内臓や血管などをコントロールしている神経です。
そして、自律神経には大きく分けて2つの神経があります。
・交感神経
活動する、緊張する、日中に優位になる など
・副交感神経
休息する、リラックスする、夜間に優位になる など
この2つの神経がバランスよく働くことで、体の調子が整っています。
ところが、雨の前の日や梅雨、台風などの低気圧が近づくと、大気中の圧力が下がることで、私たちの体にもさまざまな変化が起こります。
◼︎低気圧になると体もストレスを感じ、交感神経が優位になります。
緊張状態が続くことで血管が収縮し、血の巡りが悪くなって、結果的に筋肉が硬くなりやすくなります。
◼︎気圧が下がると空気中の酸素が薄くなり、呼吸をしていても酸素を取り込みにくくなります。
そのため、体が疲れやすくなり、回復もしにくくなります。
2)湿度が高くなると体がむくみ、腰まわりが重だるくなる。
◼︎発汗しにくくなる
湿度が高いと空気中に水分が多く含まれているため、汗が蒸発しにくくなります。
そのため、体温調節がうまくいかず、体内に余分な水分が溜まりやすくなります。
◼︎自律神経の乱れで水分調節がうまくできなくなる
高湿度になると、体はストレスを感じやすくなり、自律神経が乱れやすくなります。
・腎臓での水分調整
・血管の収縮や拡張
・リンパの流れ
これらが自律神経の乱れによってうまく機能しなくなることで、体に余分な水分がたまりやすくなり、むくみやすくなります。
3)気温の寒暖差や冷房の影響で、筋肉が硬くなりやすくなる。
◼︎自律神経が乱れて筋肉が緊張しやすくなる
1日の中で気温の変化が大きいと、体温調節のために自律神経に負担がかかります。
その結果、交感神経が優位になりやすくなり、筋肉が緊張して硬くなります。
天気だけでなく、梅雨時期の生活習慣も腰痛に影響しています
・雨が続くことで、外出や運動の機会が減ってしまう
・冷房の除湿機能で、体が冷えすぎてしまう
・蒸し暑さから、湯船に浸からずシャワーだけで済ませてしまうことがある
これらの生活習慣も梅雨時期の腰痛を悪化させる要因になります。
気圧や湿気の影響を受けにくくする!腰をいたわる梅雨の過ごし方
1)朝と夜に、腰まわりの筋肉を柔らかくする体操を取り入れる
寝る前と朝起きたときに、腰の筋肉を柔らかくする目的で、布団の中で膝を左右にゆっくり倒す体操をしてみましょう。
2)湯船に浸かって体を芯から温める
湯船には、38℃〜40℃のぬるめのお湯に10分ほど浸かってみてください。
入浴に慣れていない方は、両腕を湯船の外に出しておくと、のぼせにくくなるためおすすめです。
とはいえ、毎日続けるのは大変かもしれませんので、まずは週に1回から始めてみるのもいいですね。
3)適度に体を動かす
雨の日でも、室内でラジオ体操やストレッチをして体を動かすようにしましょう。
そうすることで、腰まわりの血行が良くなり、痛みやむくみが和らぎやすくなります。
4)冷房対策を忘れずに
寝ている間は、とくに腰まわりを冷やさないように、腹巻きやブランケットなどを活用しましょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は、梅雨時期における特有の腰の不調について書かせていただきました。
・朝の腰のこわばりがつらい
・雨の前になると腰が重くなる
・冷房で体が冷えて腰が重たくなる
といったようなお悩みの方は、今回の梅雨の過ごし方を参考にご自宅でご活用ください。
体のケアをご自身で続けていても一向に改善されない場合は、他に原因があるかもしれません。
その際は、お早めに近隣の専門機関にご相談されることをおすすめします。
もし、大阪市東成区周辺でお困りの方がいらっしゃいましたら、当院でご相談いただけたら幸いです。
監修 鍼灸師 柔道整復師 原田 直樹