「最近、歩いていると膝がズキズキ痛くなるようなことがある」
「家族の前では、あまり辛そうな顔を見せたくない」
「本当は行きたい場所もあるし、孫とも元気に遊びたいのに…」
このようなことでお悩みではありませんか?
誰にも言えずにこらえてきた膝の不調。
自分では動こうとする気持ちはあるのに、体が思うように動いてくれない。
そんなもどかしさを感じている方は、決して少なくありません。
当院にも、膝の痛みで日常生活に支障が出て、不安を感じて来院される方が多くいらっしゃいます。
今回は、膝の痛みに悩まれている方に向けて、その主な原因と考えられる要素、改善に向けた具体的なアプローチ、そして日常生活を快適に過ごすための方法について、詳しくご紹介いたします。
最後まで読んでいただけると幸いです。
目次
膝関節に負担をかける生活習慣とは?
膝の痛みが出てくると、どうしても「自分のせいなのかも」「もう仕方がないことなのかも」と思ってしまうことがあるかもしれません。
ですが、そう思い込む前に知っておいていただきたいことがあります。
実は、膝に痛みが出る原因の多くは、ちょっとした体の使い方や生活習慣の積み重ねによるものです。
たとえば…
・ 歩き方のクセ
・ 太ももの筋肉を片寄って使っている
・ 骨盤の傾きや姿勢のゆがみ
・ 足に合ってない靴
・ 座る時間が長い作業
このように、普段何気なく行っている動作や習慣が重なることで、膝の関節や靭帯、筋肉に必要以上の負担がかかっり、痛みが起こりやすくなります。
逆に言えば、これまでの動作や習慣を見直し、ちょっとした工夫やケアを取り入れることで、膝の状態はまだまだ改善できる可能性があるということです。
「歩くのは体にいい」と思っていたのに、なぜ痛くなる?
健康のためにと始めたウォーキング。
それなのに、歩くたびに膝が痛むようになってしまった…
そんな方の中には、「良かれと思って始めたことが、逆に負担になってしまった気がする」と戸惑われる方も多くいらっしゃいます。
その原因のひとつは、”歩き方”にあります。
・ 歩幅が大きすぎて、膝に負担がかかっている
・ 膝をしっかり伸ばさないまま歩いている
・ 片方の足に体重をかけすぎている
・ 硬いアスファルトの上を毎日、長時間歩いている
これらの要素が複数重なることで、膝関節の一部に集中的に負荷がかかってしまい、炎症や痛みが生じやすくなります。
ウォーキング自体は、体にとって良い運動です。
血の巡りや代謝が良くなり、健康維持に手軽で最適な方法だと言えます。
しかし、ご自身の体の状態に合った方法で行うことも大切になってきます。
膝だけでなく、体全体を見ることが大切です
家族と出かけたり、お孫さんと遊んだり、自分の時間を楽しんだり
”やりたいこと”はたくさんあるのに、膝の痛みがそれを止めてしまっている。
「また痛くなったらどうしよう」
「私のことでみんなに迷惑をかけたくないから、無理できない」
そんなふうに気持ちを抑えてしまうこともあるかもしれません。
ですが、日常生活の習慣を少し変えることで、改善への第一歩につながります。
諦めずに、少しずつ、できることから始めてみましょう。
実際、多くの方が体の向きやバランスを整えることで、歩行時の痛みが軽くなったり、動くのが楽になったりしています。
特に大切なのは、膝だけに注目するのではなく、股関節や足首の動き・使い方を一緒に見直すことが大切になってきます。
体全体の連動を意識することで、膝への負担を軽減しやすくなります。
その対処法とは
今回は2つの項目に絞ってお伝えさせていただきます。
1つ目は、「膝と足先の向きを合わせる」
2つ目は、「下腹部を引き上げる」です。
1)「膝と足先の向きを合わせる」
膝と足先の向きをそろえることで、膝に負担の少ない姿勢をつくりましょう。
〜右足を調節する場合〜
①右足をまっすぐ前に出して、足裏を床につけたままにする。
②そのまま膝を、足先の方向に向けて前に出す。
ポイントは、足指の人差し指と中指の間に向けて膝を誘導する。
③膝を元の位置に戻して、また足先に向けて膝を前に出す。
膝の誘導を5回行いましょう。
※鏡で膝の動きを見ながら行うと、より効果的です。
前から見ると
ダメな場合
軸が合っている場合
2)「下腹部を引き上げる」
つい骨盤が後ろに傾いた姿勢になってしまうことがありますが、気づいたときに軽く元の位置に骨盤を戻すだけでも、膝への負担を減らす助けになります。
①立った姿勢のまま、リラックスする。
②股関節の前に手のひらを置き、体が天井の方に引き上がるように上体を起こしましょう。
この動作を朝昼晩に5回ずつ行いましょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は、「膝が痛くて歩けない…」とお悩みの方へ、その原因と対処法について書かせていただきました。
「膝と足先の向きを合わせる」と「下腹部を引き上げる」を参考に、職場やご自宅でご活用ください。
続けていても一向にお困りごとが改善されない場合は、他に原因があるかもしれません。
その際は、お早めに近隣の専門機関にご相談されることをおすすめします。
もし、大阪市東成区周辺でお困りの方がいらっしゃいましたら、当院でご相談いただけたら幸いです。
膝の内側の下あたりに痛みを感じる方はこちら
https://harada-seikotsuin.jp/blog/oshirase/1804/
監修 鍼灸師 柔道整復師 原田 直樹